【これも、コピーライターの視点_163】
<今週の動き>
気づけば火曜の夜。今週も論文執筆と得意先との仕事がメイン。一緒に仕事をしてくださっているアートディレクターと話をしていたのですが、得意先の仕事のスピードはとにかく速い。商品開発、ネーミング、コンセプトブック、商品パンフ、イベント、ホームページなどなど・・・次々と押し寄せてきます。「ぼくたちは、仕事を抱え過ぎていましたね」と言いました。量ではなく、時間です。広告代理店と仕事をしているときは、とにかく数週間くらいは一つの仕事を抱えることができました。もちろん前後の工程も入れると、得意先からすればオーダーして数ヶ月後に納品というのは珍しくはなかった。しかし、商品を売るという企業活動と直接対峙していると、とにかくめまぐるしく次の展開が求められます。仕事の領域も広くなっていきます。コンセプトに添った商品を販売するときの売り方を問われると、そこには「考え方」がかかわってきて、教育的な領域の話にもなります。これをブランディングと言うなら、そういうことでしょう。学問の世界も同じですが、特定の領域の専門性だけではダメで、物事をつなげる総合的・学際的な視点とデザイン思考の能力が求められる時代になっています。論文を書きながら、そういう指導を教授から教わっています。コピーライターは、コピーが書けるだけでは仕事半分で、それを企業の営利活動に落とし込み、社員一人ひとりのDNAに働きかけて意識と行動を揺さぶってはじめて、市場に対してその効果が表れるのだと思います。今週も精いっぱい!