広告考03
字が小さくて読めないと言われれば、読めるように大きくすることが親切というものだ。難解で理解しづらいと言われれば、できる限り文章を平易にすることも新切だ。しかし、企業のコミュニケーションにおいて、その親切が裏目に出る場合がある。明確なターゲット設定がぼやける場合である。簡単に言えば、若者向けと高齢者向けでは、文字サイズは自ずと変わって問題ない。(ユニバーサルデザインというものがあるが)。知に挑むような文章であっても、そういうターゲットに対するそういう性質の広告なら問題はない。どこにターゲットを置くかによって、すべては変わる。それが曖昧であれば、すべての要望を飲むことになり、焦点がぼやけて、結局誰にも届かないものが出来上がる。誰も幸せにならない。字が小さいと指摘をした当の本人だって、言ったことさえ覚えてもいないことだってある(そんなもんです)。優れた制作者の初志貫徹は我儘ではない(こともある)。多数決は標準化でしかないこともある。目に留まらないと意味のない企業のコミュニケーションにおいて、標準化はどっちでもいいことのはずだ。
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