POPの書き方
POPの書き方をスタッフにレクチャーして欲しいという経営者の依頼をいただき、少し整理してみました。
・何を言うのか
・どのように言うのか
という2つの視点は基本であり、順番もこの通り。
何を言うのかは、お客さまの知りたい情報を。これは店頭に立たれているスタッフの方がよくご存知だと思います。または、聞かれないけど伝えたいこと。
どのように言うかは、文体の問題とも言えます。語り口、トーン&マナーとも言えます。キャラクターに喩えるとわかりやすい。どのアニメでもいいですが、どのキャラとして言うのかということがブランドを規定していきます。文体は、あまり練られずに無難にやり過ごされることが多いですが、しっかりと考えたい視点の一つです。
企業経営と言葉
企業の成長の根っこは何か。
言葉は大きく貢献しているものの一つですが、
言葉の根っこは、人格だと考えています。
とりわけ経営者の人格は
企業の言葉と直結します。
人格が、ものの見方を規定してしまうからです。
時代をどのように見ているのか、
市場をどのように見ているのか、
社員を、消費者を・・・
経営者の見方が理念さらには日々の言葉となって社内外に伝わっていく。
見方の根底は人格です。小手先のノウハウではありません。
人のことを言える立場ではありませんが、
コピーライターとして企業の言葉を扱う時には、
経営者の人となりに寄り添い、
なるだけその経営者の良いところを生かす考え方をしようと努めています。
人格と言葉は表地一体です。
やっぱり言葉と経営
企業経営や組織運営のどこに言葉を生かすのか。
いま携わらせていただいているのは、
・ホームページ改訂
・新ブランド立ち上げ
・会社案内制作
・商品のキャッチフレーズ開発
などがあります。
どの企業さまも、起点となる理念やフィロソフィーから下ろしてくるという考え方は共通。
常に自社の存在価値、存在意義が議論の土台となっていることも共通です。
業績が好調な時は商品やサービスの展開のみに目が行きがちで、
それでも数字は出てきますが、
ブランドも企業も全て生き物であり、人の生涯同様浮き沈みがあるもの。
ブランドは、消費されたり、相対的に古くなったりします。
その時に、土台となるのはやはり言葉であり、
それがあればこそ、社員一人ひとりが自律した存在として、
チーム一丸となって思考し、新境地を切り開くことができる。
仕事を通して、わたしはそういう企業さまと関わらせていただいていることが何よりの財産となっています。
ネーミング
ネーミングの仕事を抱えています。
自社でご自身で考える企業もおありかと思います。今日は、考え方を少し公開。
無数の言葉から手当たり次第に漠然と思い悩むのは、あまり得策ではありません。
プロとしては、思いつくこともあれば、思いつかないこともあるというのは、仕事にならないから、そういうことではなく、まずは方向性を絞ります。本でいうところの目次の大項目を先に決めます。
大きな方向性は、商品の特徴から落としてくるのがもっとも考え方としては自然でしょう。
・商品コンセプトから導かれる言葉
そのコンセプトが貧弱であれば、そこに戻ってコンセプトを強化されることをお勧めします。
さらに上位概念に戻り、企業のフィロソフィーから方向性となるキーワードを見出す。
これも有効です。
いずれにしても、その企業の商品は、その企業の理念の傘下にあるものであり、理念に照らして全ては判断していくことが大事です。
あとはキャッチフレーズの開発法と同じ。
方向性はwhat、そのほwhatに対してどのように言うのかと言うhow(ネーミング案)を出していく。
このwhatとhowの2段階で整理しつつ、常に横には企業理念を判断基準として置いておくことが肝要だと思います。
言葉は心
言葉とは心。
コピーライターは、主に商業における言葉を扱いますが、
このシンプルな定義を忘れては、共感を形成することはできないと思う。
自戒をこめて胸に刻む。