「書いて書いて、書きまくれ!」
#コピーライターの考えていること#03
「書いて書いて、書きまくれ!」
画像や動画の時代に、書いても読まれない問題があります。「そんなに書いても読んでくれない」というのは、書き手が企業経営者の場合は企業の悩みであり、書き手がコピーライターの場合は、それを採用するかどうか決める企業側の判断の声であったりします。消費者としてのわたしも、たしかにそういう時もあります。SNS上での情報は、1秒。とにかく時間がない。情報が多い。読み流す。読み飛ばす。見たつもり。眺める。しかし、「これは!」と思うことは、もっと知りたい、もっと読みたい、もっとかかわりたい。
企業が言いたいことは、すべて言葉にする。これは間違った方法ではありません。視点は二つ。一つは、瞬時に掴む言葉と読み込ませる言葉の区別がつけられていること。二つは、読まない人をターゲットとしないというセグメントや、消費者に知的に挑む姿勢がブランディングに通じているという考え方。言葉を尽くすことは、無駄ではありません。どこの誰が読んでいるのかわからない。しかし、尽くした言葉は、必ず届いているものです。仮に言葉が届かなくても、その熱意や姿勢は伝わる。私たちは、そういうものに共鳴して生きているのだと思います。
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「共感社会から共鳴社会へ」
コピーライターの考えていること#02
「共感社会から共鳴社会へ」
・きょうかん【共感】(sympathyの訳語)他人の体験する感情や心的状態、あるいは人の主張などを、自分も全く同じように感じたり理解したりすること。同感。
・どうかん【同感】同じように感ずること。同じ考え。
SNS時代のマーケティング理論では、共感がコミュニケーションのはじめに来ると言われていますが、おそらくそれは理屈のうえのことであり、実際は無理があると思っています。ここに挙げている言葉の定義は広辞苑第5版からですが、共感で「全く同じように」というのは本当に無理な話で、それぞれに自分の経験や現在の感情に照らし合わせて、心を響かせているのだとわたしは思います。自分の文脈で影になっている部分には、共感しづらい。やはり、この時代は誰もが「自分」に焦点を当てているのではないか。個人主義の時代の最果て。自分の魂に素直に生きるというのが無理のない方向で、それを外部の刺激(言葉など)によって増幅されたり、逆にストレスを掛けられたりしているのがこの時代のコミュニケーションだと考えています。つまり、一人ひとりは、自分の魂に共鳴しようとしている。個人の共鳴の和がおりんのように響きあうと、共感が生まれるのではないか。共鳴できる言葉が「届く言葉」なのだと思うのです。共感社会から共鳴社会へ。共感形成の視点で論文を書かせていただいてから1年。共感から共鳴へ、わたしの考えは少しかわりつつあります。
きょうめい【共鳴】①[理](resonance)物理系が外部からの刺激で固有振動を始めること。特に刺激が固有振動に近い振動数を持つ場合を指す。共振。②[化]ポーリングが提唱した、分子の化学構造についての概念。③転じて、他人の思想や意見に同感の念を起すこと。
付録:共感形成の視点に立った「土木」の論考(https://policy-practice.com/db/4_215.pdf)
「課題を探すことが、課題だ」
コピーライターの考えていること#01
「課題を探すことが、課題だ」
「伝えること」そして「伝わること」は、どの企業でも悩みの尽きない課題のはず。たいていの企業は、この悩みは持っておられる。問題は、その悩みをどれだけ具体的に置き換えていくことができるか。誰に伝わっていないのか、の「誰」を具体的にするだけでも、手の打ち方は見えてきます。「何」が伝わっていないのか、例えば、ブランドの大事なメッセージが伝わっていないのか、そもそも名前さえ知られていないのか、競合に対して差別化が弱いのか…。はたまた、「伝え方」が不味いのか。このように、課題を具体的に展開していく、課題の質を高める、ということが大事。これができる企業とできない企業との差がどんどん開いているのが、いまの時代。なぜなら、模倣すべき成功モデルはなく、自社の実態に即した手の打ちようが求められているからです。自ら考えることのできない企業はダメになっていく。考えるとは抽象的ですが、その段階の最初に、課題を探すこと、課題の質を高めていくことが挙げられます。抽象的で生煮えな課題を抱えて、漫然と宙を眺めていられるほど悠長な時代ではなくなっています。今日より明日、明日より明後日と課題の質を高めていくことが肝要。もっと言えば、課題の質を高めることができるヒントを持っているのは、2人。一人は外部の眼。もう一人は、日々の業務を現場で担っている社員なのですね。そこに気づきの眼があるかないかで、課題の質は上がりもすれば下がりもする。ここ、ポイントです。
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再び考えよう
考えよう。さきほど風呂に入りながら、ふとそう思い立ちました。人生にも四季があり、いったり戻ったりしながら人は生きているとすれば、いまのわたしは、喧騒を潜り抜け、再び、静かな思索の季節に入ったように感じます。ここでCONERIについて考え、整理をしてみようと思い至りました。多くの人、モノ、コト、お金とのご縁をいただき、いまでも継続している仕事はありますが、15年という歳月は、物事を客観的に、冷静に見させてくれるようになりました。哲学というほど立派なものではありませんが、主義や主張、ポリシーを持って社会に立つことができるようになった感もあります。
いまの自分に大切なことは、思考の歯車を回しつづけること。コピーライターの仕事は、クライアントのことをクライアント以上に思うことで成立をするので、常に人のことを思い、考えていました。不器用なわたしは、それと自分のことを整理し、考えることを同時にできなかった。しかし、ようやく、それが同時にできるところに来られたように思います。CONERIはまだまだやっていく会社なので、ご縁のある方と一緒に歩けるように、思索の過程を記録として公開します。
CONERIの考えていることに共感いただける方と、再び、または新たにご縁に恵まれ、一緒にお食事をしながら語らい、ゴルフで楽しみながら、お仕事でお役に立てることが、やはりコピーライターとしては幸せなことです。わたしの職業人としての願いは、世に名コピーを残し、その言葉を日々噛みしめる人が笑顔になったり、元気になったりすることであり、さらに言えば、それが世に広がっていくとき、わたしという存在は消えていることです。詠み人知らずとして、素敵な言葉がこの世に増えていくこと。良しにつけ、悪しきにつけ、その過程を書き綴ることになります。お付き合いいただける方がいましたら、一緒に歩いていきませんか。不定期ですが、できれば週に数回は考えをまとめて記録したいと思っています。
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広告考07
広告業界は、オリエンテーションというものから始まる慣習があります。広告屋が呼ばれ、企業内で話し合われたこと(こんなねらいで、こんな広告を打ちたいなど)の報告を受け、いくつかの質問がかわされた後日、「ご提案ができました」とプレゼンに行き・・・みたいなものです。この「ある日突然呼ばれた」ところで、何がわかるわけでもない。これがわたしが長らく感じていたことです。外部の眼はたしかに意味のあるものですが、それが内部にある程度精通した眼であればこそ、本質的な提案ができるのではないか。そこでCONERIがとっているスタイルは、最低1年を基本とした毎月の顧問制です。コミュニケーション戦略を一緒に考えるなかで、表現の必要がある事案に対して、別途制作をかける。「こうしたい!」「こうなりたい!」という経営者や企業幹部の熱い思いを文脈として共有し、夢を語る社長のそばで、言葉の体温と重みを感じるからこそ、核心をついた表現ができる。企業経営者と二人三脚をするスタイルは、これからも貫く価値のあるものだと思っています。コピーライターと企業がそうであるように、あらゆる業界で関係性の再構築が急務な時代であるように感じています。
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