真実ものは救われる

奇をてらったようなタイトルにしてしまいましたが、学習塾の経営をやっていて、常々思うことです。学習塾はほとんどが口コミかホームページをご覧になってこられます。すでに、塾の考え方やり方をご理解いただき、これならできるようになるという思いで見えられて、早い方だと30分もお話させていただくと入塾となります。もちろん、最初の理解でボタンがきちんと掛けられた生徒は、その後も末長く続き、たいてい結果が出ます。どこまでも信じ抜くこと、そして、こちら側にも、信じるに足るものを提供する前提で、互いにうまくいくのだと思います。

言葉を企業経営の中核に据え、それを軸に営業、商品開発、総務・人事、広報・宣伝の4領域を全てにわたって見直していくという、いわゆるブランディングの営みも、このことが言えると思います。そもそも言葉を軸に据えるということを信じるか。信じるかということは、そのことで見通しが立つのかと言い換えることができます。

それは、一つの可能性であり、一つの方法です。何を信じ、何を軸に据えるのかは、経営判断となろうかと思います。もっとも成果の出ないやり方は、あれもこれもとつまみ食いをしてしまうケース。言葉は選択肢の一つではありますが、信じるに足るものだと考えています。


関わらせていただいた方がうまくいくのを見るのは嬉しい

コピーライターとして、その存在が全てとは言い切れませんが、多かれ少なかれ関わらせていただいた方々がうまく行っている姿を見るのは、とても嬉しい気持ちになります。

・コピーライターとして子どもたちと企業のコーディネーター役として新商品の開発に関わり、その取り組みが子どもの成長だけでなく、指導教諭が論文化し、高く評価されていたこと
・ネーミングをはじめとするブランディングに関わった商品が「売れてますよ」と報告をいただいたこと
・言葉で事業やサービス内容を「整理」して「伝える」お手伝いをさせていただいた企業が、順調に推移していること
・混沌としていた経営者の頭脳が、社長の思いを整理して表現することで、スッキリしたこと

広告とかブランディングとか、くくる言葉は色々時代によって変わりますが、やりたいことを言葉で整理し、伝わるように加工して見せるという営みは、いつの時代も同じだと感じています。言葉はエネルギーそのもので、その意味で、いまだにどんな仕事でもその経営者や商品が憑依してきた状態で生み出すということにも変わりありません。形式的な言葉をスルーする知恵を広告やブランディングの手法の進化とともに人々は身につけてきていると思います。平易な言葉でも、そこに魂の宿った言葉を生み出す、これは経営者ご自身がされるのがベストとは思いますが、その手に余る場合は、コピーライターの出番なのだろうと思っています。


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今年もお世話になりました

1年間、デザインをお願いしていたデザイナーさんに年末の御礼と、クライアントの売上目標達成をご報告。クリエイティブだけで目標達成というわけではないが、少なからず貢献できたことは嬉しい。何より、デザイナーさんと互いに刺激しあえる関係が維持でき、コピーライターで良かったと何度も思えた一年でした。明日は、別の得意先との打ち合わせ&飲み会で仕事納め。ご愛顧いただきました皆さま、ありがとうございました。来る年もよろしくお願いいたします。


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企業の言葉は、経営者の心の声です

物が捨てられないという人がいます。今あるものにしがみつかなければ、もう入ってこないと思っているのだと思います。捨てる人は、どんどんと循環して入ってくると思っています。どちらも、自分の考え方や世の中の見方の結果です。社員に「がんばれ」と言う経営者は、どこかで社員は頑張っていないと思っているのかもしれません。常にがんばれという言葉よりも「ありがとう」が先に出てくる経営者は、社員はいつも頑張ってくれていてありがたいと思っています。

企業の言葉は、経営者の心の声です。これは、経営者にインタビューさせていただいたり、取材をさせていただく中で感じること。同じ現実でも、それをその社長がどのように見てるかで、出てくる言葉が違い、理念が変わってきます。コピーライターの限界です。言葉を持っていっても、それを受け取る人の気持ちや心理がそこになければ、絵に描いた餅。素直さや受け止める力が、救いとなることもあります。

その人から出てくる言葉は、その人のものの見方の結果であり、その企業の現実は経営者の社員を見る目、市場を見る目の結果。楽観的に市場を見ると前向きで明るい言葉が出るし、悲観的に見るとその逆。どちらにしても、見ているのは同じ世界。言葉はものの見方が決めるという観点から言えば、そんなことが言えるなあと思う今日この頃です。困難に遭遇するのは常ですが、いつもできる方法を考え、感謝と愛の眼差しで世の中を見つめたいものです。


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広告の言葉

目標もなく、ただ淡々と生きている人を、現代社会は見落としているように思われる今日このごろ。高度成長の文脈の中で、利益をあげる人は素晴らしい、生産性の高い人は素晴らしという賞賛あり。それはそれで、この国の成長に貢献されたという意味で、素晴らしいと思う。広告の言葉も同じで、アピールとは自己の有用性や生産性の高さを誇示するものだとなった途端、最近の時代空気には置いていかれるように思われるのです。

近代化がプラザ合意で円が強くなった時に達成されたとするならば、それ以降は、その惰力で走り、価値観も大きく変わらなかったように思う。合理主義が全てという価値観も、ここにきてようやくそうではないという曲がり角。素晴らしいアピールはもう多くの消費者に飽きられているのではないかと仮定してみる。

生産的じゃなくても、ただ自分の生まれてきた意味を問い、魂に誠実に生きる。こういう清々しく、気持ちのいいひとを何人も見てきた。少なくとも、そういう人に肩身の狭い思いをさせない、邪魔をしない言葉を考え、表現するコピーライターでありたいと思っています。


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