【これも、コピーライターの視点_17】
多くの経営者は勉強熱心で、
本を読んだり、セミナーに出かけたりします。
そこで、経営のノウハウに近いものを
得ているのではないでしょうか。
わたしが経営者と二人三脚するなかで、
よく感じることは、
「それ、知ってる」という一言に
象徴されます。
学んだ知識と、現場とがリンクしていないのです。
現場での困りごとや課題をお聴きしたのち、
それを解くための理論を体系的に示したとき、
「それ知ってる」という言葉に出会います。
その社長の学びは無駄ではなかった。
しかし、現場での出来事との関連が見えないと、
無駄になっていた。
現場に入り、経営者と二人三脚するわたしの立場は、
実践を見通した理論、
実践から理論に戻す
という抽象と具体の名人であることが求められます。
社長がせっかく学んだ知識を無駄にしないために。
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【これも、コピーライターの視点_16】
一方的な「提供」ではなく
「共創」の時代だと言われますが、
それはそれで、その通りだと思います。
しかし、共創も、誰かがあるねらいのもとに
ゆるやかに導く程度のことは必要。
SNSなどで多くの人の意見を募るのも
共創の一つの方法です。
ここで注意したいのは、
その意見に振り回される企業が
必ず出てくるという現象です。
軸の無い企業ほど、
意見に振り回される。
軸とは、理念とか、哲学とかポリシーとか。
自社のあり方を常に明晰にしたうえで
多くの意見を聴くということが
順番としては大事です。
コピーライターが力を発揮するのはその軸磨きと、
集まった多くの意見の発展的な解釈
においてだと言えます。
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【これも、コピーライターの視点_15】
一方的に「提供」する、もしくはされる関係。
これは、メディアで言うと、
テレビ・新聞・雑誌・ラジオなどが挙げられます。
いわゆるマスメディアです。
マスメディアは、いまだに全国にわたって
情報を届ける効率は抜群です。
とりわけ、テレビは力がなくなったと言われながらも
それ以上の力を持つメディアは
なかなかないのではないかと思います。
しかし、わたしたちは、明らかにテレビの視聴時間が
減っています。代わって、スマホの画面を
見つめている時間が長くなっています。
ネットは、双方向メディアとも言われ、
この共感の時代を支えています。
一方的に「提供」されることを好まない
というのは、ネットの台頭からも
言えることではないでしょうか。
わたしたちは、「参加」したい。
参加して共感したら、「拡散」もしたい。
とにかく、商品やサービスをめぐる一部に
自分を含む物語を想像するようです。
しかし、共感できないものには、
一切の時間・コストを割かない。
これも、いまの時代の傾向だと言えます。
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【これも、コピーライターの視点_14】
共感の枠組みといっても、ピンとこないかもしれません。
例えば、食糧難の国に、食料を提供する。
これは、一方向の「提供」ですが、
仕事を生み出す仕組みをつくったり
働くことの喜びを分かち合ったりすることは
共感の枠組みをつくっていく糸口となりそうです。
わたしたちの事業においては、
どういうことが言えるでしょうか?
「参加型」というのは、その一つのキーワードになります。
コピーライターが80年代ほど流行らないように思われるのは、
コピーライターが提供している言葉が
「一方向」におけるものである場合。
そういう「提供」は、もはや依頼者も
真の願いではないのではないか。
依頼したいことがうまく言葉にできない
という問題もありますが、
やはり企業であれば、社員や顧客とともに
「共育ち」というか一緒に考え、成長していく、
つまり、社員や顧客を巻き込んだ物語を
つくっていくことがいまの時代ではないかと感じています。
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【これも、コピーライターの視点_13】
共感は、コンセプトを立てて、
それをめぐる物語を構築することで生まれます。
商品や企業をめぐる物語には、
多くの人が気持ちを乗せて情緒的に
揺さぶられるものです。
苦労話や自分と同じ困りごとに端を発する
事業の起こりなどは、その一例です。
わたしは、さらにその先にまで
踏み込むことが、コピーライターとして
求められていると考えています。
その先とは、共感の言葉を軸とした
共感の「枠組みづくり」です。
枠組みとは、誰もが共感ベースで
参加できるフレーム、プラットフォーム
みたいなものです。
企業における社員研修に、
いまやこの着想は欠かせません。
ただ、経営者の都合を押し付ける教育では
社員は動かない。
コピーライターに社員研修の依頼が来るのは
こういうところにその理由があります。
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