明けましておめでとうございます(2021)
本年も、CONERIをよろしくお願いいたします。
いまは元日の19時過ぎ。テレビで、コンビニ各社の「イチ押し」のお惣菜やパン、スイーツを一流料理人が「合格」「不合格」とやっています。コンビニの開発担当者が「合格」が出るように祈り、結果に涙しています。嬉し涙、悔し涙、悲喜交交。彼らの姿を見て、わたしは、こういう人と仕事がしたいと思いました。
気持ちを込めて、魂を込めて作ったものを、なんとか言葉で売って欲しい。そういうオファーを今年もお待ちしています。自社のアプリをスマホに入れてもらえればOKとか、ウェブをとりあえず作っておけば OKという、いわゆるデジタルの「仕組み」で売ろうとする流れがある中で、その中の言葉に期待し、魂を乗せたいと思われる方との出会いに恵まれることを希望します。
今年も、皆さまにとって、そしてCONERIにとっても最高の幸せを掴む年となりますよう。
やっぱり「言葉と経営」
昨日は、香川県立保健医療大学にて、講義を依頼いただき、看護科の1年生70名にお話をしてきました。いただいたテーマは「論理的に考え伝える力の重要性と情報倫理」。論理的とはどういうことか、ということに時間を割いてお話をしました。あくまでも、コピーライターとしての登壇です。
私は、コピーライターは、もはやメディアに宣伝文句を書くことだけが仕事ではないと考えています。もちろん、今でも宣伝文句の依頼は変わらずにあります。しかし、言葉の力で企業経営を見た場合、企業活動の最上位概念である理念やフィロソフィーになるし、それを販売の観点から見れば広告になり、社員教育の観点から見れば、クリエイターが日常的に活用している(はずの)デザイン思考に至ります。それら全てを、またはそれぞれをこれまで企業に提供してまいりました。
コピーライターが広告のコピーだけを書いていれば良いなんて誰が決めた!?
これは、亡き師匠・柴田常文氏に言われたことです。それ以来、私は、コピーライターの力を広く社会のお役に立てる局面を丁寧に探そうという意識で仕事に当たっています。
昨日の学生さんに向けての論理的な思考力、読解力のお話も、その一つ。決して難しい話ではなく、無意識のうちにやっている思考に「論理」という視点から光を当ててみただけのこと。これは「ものの見方」の話だよ、と何度か言いました。企業活動も、私は同じだと思っています。ものの見方によって、意識が変わり、日々の動きが変わり、お客さまとの関係性が変わり、利益が変わる。目先の利益に忙しい企業経営者に響くかどうかはわかりませんが、言葉の力に可能性を見出したい企業経営者と一緒に仕事ができることが、今の私の幸せの一つです。
ネーミングの議論
今日は、お客さまとZoomでミッション、ビジョン、バリュー、そしてブランドネーム開発のご提案。
AIが発達すると、こういうアイデアも、複数の言葉の組み合わせの最適化を勝手にやってくれるのだと思いますが、わたしが大切にしているのは、経営者のお人柄や信じて歩んできたこれまでのことや、未来への眼差し。そういうものは、AIが推し量るにしても、もう少し先のことになると思います。
ご紹介いただいた九州の事業者様で、もはや県をまたいで九州には行けないので、オンラインでのご提案。
しかし、メールよりも伝わるし、一度お会いしていれば、オンラインもありだと思います。
明日は、岡山のお客さまとミッション、ビジョン、バリューの開発会議。
もちろん、オンライン。
こちらも、現地には複数回足を運んでいます。
現場の空気感を取材することは必須ですが、オンラインも活用次第で生かしようは十分あると思います。
言葉を握りしめて
いま、いくつかの企業のミッション、ビジョン、バリューを、経営者と二人三脚で考え、作成しています。自社の存在意義や事業の目的意識を明確な言葉としてもっている企業は、強い。afterコロナでもwithコロナでも、言葉をにぎりしめ、磨くことはできる。
この流れは、大雑把には、稲盛さんの教えに近いところに根っこを見ることができるのだと思います。それはこの国の経済成長を背景として意味を見いだす経営者が多かったように思います。また、バブル崩壊、リーマンのときも、稲盛さんの理念経営は、生かされたように見受けられます。
コロナは、リーマンの比ではないとの試算もありますが、ますます事業者は自社の本質的価値を自らが定義し、磨いていかなくてはならない時代が来ます。言葉なき世界は混沌、カオスです。心だけは、明晰でありたいものです。
「言葉と経営」第2弾! noteに公開中