【これも、コピーライターの視点_31】

「これも、コピーライターの視点」というときに
特筆すべきは、教育的な視点です。
人を育てるというとおこがましい。
そこまで構えなくても、
人は成長する存在だという前提に立つ。
それだけのことですが、
その前提に立ってコミュニケーションを構築するのと
そうではないのとでは、
成果に雲泥の差が生まれます。

人を成長する存在として、
企業の成長物語のなかに組み込む。
そのための「仕掛け」を考える。
昨日は、こういうお話をしてきました。


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【これも、コピーライターの視点_29】

コピーライターの資質の根底には、
人間を見つめる温かなまなざしが必要です。
そのうえに、マーケティングや
コピーライティングの技術が立ちます。

人間を見つめると、そこには
人に共通するものがあり、
それが共感を誘うことがあります。
それは、人間の本質であることが多い。

吉本新喜劇などを見ているとよく分かりますが、
人は権力への媚びへつらいとそれへの反発心の
両方を持つ生き物だとわかります。
媚びへつらい、権力に取り入り、私腹を肥やす人を
時にうまいなあと感心する一方で、
自分はそうしない潔癖さや潔さに生きようと
意を固くする心情も持つものです。

同様に、人の二面性には
臆病さと大胆さ、賢さと狡さ、抑制と爆発
などがあり、人は矛盾する考えに折り合いをつけながら
生きているのだと言えます。
それらを、人の愛すべき愚かさとして
面白く描いているのが新喜劇でしょうか。
広告表現においても、
同じような視点を見ることができます。

人の愛すべき愚かさ。
わたしは、いつもそのことを思います。
社長は立場でものを言うことも組織として必要ですが、
真に愛されている社長は、
そうでありながらも、愚かさを見せる強さがあり、
それは、結果として、親しみや愛されることにつながる。

企業を代表する言葉は、あまり固くせず。
柔らかさの一つは、人に共通する
愛すべき愚かさであったりします。
そこにも、大いなる共感は生まれてきます。


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【これも、コピーライターの視点_28】

「言葉の経営」と言われて
まず何からすれば良いのかという質問の回答。
企業における言葉の最上位は、企業理念です。
Corporate philosophyともstatementとも言われます。
広告の方が露出が華やかで、
広告表現が先に立ちそうに思えますが、
理念は、すべてに優先します。

企業経営をデザインするという着想は、
1970年代前後に、すでに中西元男氏が提唱し、
CIの火付けとなったことで、
企業はロゴマークを持ちましょう的な曲解を生み、
実際、ロゴマークをつくったり、
漢字の社名をカタカナにする
というようなことがブームになったことがありました。

当時を振り返ると、最上位に理念を掲げている企業は
ごく一部ではないか。
または、理念を掲げていても、それが壮大すぎて、
総論賛成までは良いけれども、
それ以降、自社は、または自社の社員一人ひとりは
どのように動けば良いかが見通せない
力のない言葉が額縁に入れられて
社長室に掲げられているに過ぎない
という例は枚挙にいとまがありません。

理念が、機能する言葉になっているのか。
とにかく、わたしが企業にかかわることになったときに、
最初に目がいくのは、そこです。
理念の具体的(論理的)な展開が
ロゴマークであり、企業スローガンであり、
指針であり、営業方針であり、営業ツールであり、
広告・広報であり、サイン計画であり・・・
なのです。


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【これも、コピーライターの視点_27】

コピーライターの仕事は、
「引き出す」ことと「開発する」ことに
大別できます。

引き出すとは、言葉にならない思いを
質問や対話を通して語ってもらうことで
可能になることです。

そこで語られなかったけれども、
言外の意味や背景、文脈などを
くみ取りながら、的確な言葉を
創り出すことや、語られたけれども、
広く世に発表するときに、
言葉の精度を高めたり
いっそう共感が得られたりする
言葉に変換していくことが「開発」。

これらの仕事は、
what to say?(何を言うのか?)
how to say?(どのように言うのか?)
why to say?(なぜ言うのか?)
と整理することができます。

what と how は、
旧来から言われている定石ですが、
whyという視点は、
この国の国民に共通する経済目標が
失われたとき以降に発生し、
いまなお有効な視点です。

「なぜ、あなたはそれを言うのか?」と
いう視点は、企業の「生き方/あり方」に
つながるものであり、イマドキなのです。


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【これも、コピーライターの視点_26】

才能に休みなし、
というほど大げさなことではありませんが、
休暇とは関係なく、
自分の熱中しているテーマを
自分のペースで追いかけている大人を
カッコいいなと思った子どものわたしは確かにいて、
それはいまにつながっているように思います。

ファーブル(Favre)にとっての昆虫を
持っている大人か、そうではない大人か。
世の中には、その2種類の大人しかいないんだよ。
寝食忘れて熱中できることを持っている方が
これからの時代は生きやすいよと
わたしは子どもに伝えたいと思います。

そして、好きなことを持てると、
働き方改革による労働時間の見直しと
無関係な生き方をしたいと思えるのではないか。
お盆でも、部活動に行っている子どもに出会うと、
頑張れよ!と思う。
休日にもかかわらず、
寝食忘れてやりたいことをやっている経営者からは、
いろいろメールが入っています。
真摯に応援したい経営者です。


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