【これも、コピーライターの視点_16】
一方的な「提供」ではなく
「共創」の時代だと言われますが、
それはそれで、その通りだと思います。
しかし、共創も、誰かがあるねらいのもとに
ゆるやかに導く程度のことは必要。
SNSなどで多くの人の意見を募るのも
共創の一つの方法です。
ここで注意したいのは、
その意見に振り回される企業が
必ず出てくるという現象です。
軸の無い企業ほど、
意見に振り回される。
軸とは、理念とか、哲学とかポリシーとか。
自社のあり方を常に明晰にしたうえで
多くの意見を聴くということが
順番としては大事です。
コピーライターが力を発揮するのはその軸磨きと、
集まった多くの意見の発展的な解釈
においてだと言えます。
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【これも、コピーライターの視点_13】
共感は、コンセプトを立てて、
それをめぐる物語を構築することで生まれます。
商品や企業をめぐる物語には、
多くの人が気持ちを乗せて情緒的に
揺さぶられるものです。
苦労話や自分と同じ困りごとに端を発する
事業の起こりなどは、その一例です。
わたしは、さらにその先にまで
踏み込むことが、コピーライターとして
求められていると考えています。
その先とは、共感の言葉を軸とした
共感の「枠組みづくり」です。
枠組みとは、誰もが共感ベースで
参加できるフレーム、プラットフォーム
みたいなものです。
企業における社員研修に、
いまやこの着想は欠かせません。
ただ、経営者の都合を押し付ける教育では
社員は動かない。
コピーライターに社員研修の依頼が来るのは
こういうところにその理由があります。
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事業者とクリエイターのマッチング
コピーライターとして企画や立ち上げの上流からかかわった話には、必ずあとからデザイナーやフォトグラファ―を探して、表現の定着を図るようになる。丸投げの場合は、わたしの知っている範囲で対応しますが、自社のブランドや世界観のこだわりがきちんとあって、クリエイターの言いなりではなく、それらを理解いただきながら、二人三脚で一緒に創り上げていきたいという経営者にとって、デザイナーやフォトグラファーの感性の差異は重要。クリエイターと事業者のマッチングのプラットフォームを全国規模でつくりたいと思いながらも、大がかりなことはいまできないので、CONERIとして地道にかつ丁寧にマッチングをしている状況です。クリエイティブのセカンドオピニオンも歓迎です。
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【これも、コピーライターの視点_07】
昨日は、課題意識や問題の設定について
書きましたが、少し私たちの手元に
話題を戻してみたいと思います。
それは、言うほど簡単ではない、という認識です。
薬の売上以上に、医療制度そのものを
脅かしている問題は何か。
それは、「順守」の問題であると
誰かが「発見」しなくてはいけないし、
「発見」して「発言」しなければいけない。
それが「正解」とも分からないのに、
大方の傾向やデータを分析し
「大いなる仮説」として発言することは
多少の差はあれ、勇気が必要です。
自己肯定感が必要です。
内閣府の調査(平成26年版
子ども・若者白書(全体版)特集1自己認識 )で、
「自分に満足をしている」という質問で
日本、韓国、アメリカ、イギリス、ドイツ、
フランス、スウェーデンの各国で調査した結果、
日本人がもっとも低くて45パーセントくらい。
あとの国は、低いのが韓国の70%、
アメリカでは9割の若者が
「自分に満足をしている」と回答しています。
つまり、日本の若者は諸外国と比べて、
自己を肯定的に捉えている者の割合が低く、
自分に誇りを持っている者の割合も低いと分析。
これは、「デザイン思考」のベースになる力です。
唯一解にたどり着くことを求められた教育は、
仮説や戦略、見通しといった
正解じゃないかもしれないという着想を
たしかなものにしたり、表現したりする力を
奪っていたのかもしれません。
しかし、これからの世の中は、
絶対的な正解などなく、
大いなる仮説と検証の繰り返しでしか
成長・発展しないのです。
さて、困った、と思いますか?
それとも、楽しい!と歓喜に沸きますか?
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【これも、コピーライターの視点_04】
モノの売買という経済行為のなかに
自己の有用性や自社の存立価値を
いかに見出していくのか。
このことに、「正解」はありません。
妥当だと思われる考えや
精度の高い仮説にとどまる世界です。
このように、自分が考えたことを口にするのは、
勇気が必要です。
わたしは、コピーライターとしてデビューしたとき、
そのことにまっさきに気づきました。
学校で教わった学習には
常に正解があり、
正解にたどり着いたことを発表するのは
恥ずかしさはありませんが、
唯一解のない問いに対して、
「自分はこう考えます」ということを口にすることは
たいへん憚られた記憶があります。
思えば、それも、「知識・技能」の学習の
申し子みたいな話です。
思考・判断・表現の時代に入ったとは言え、
わたしたちには、自分の考えを表明する
勇気が必要です。
この場合の考えとは、仮説に近いもので、
しかも企業においては、
その突拍子もなさが時として
組織を救うことがある。
模倣する未来を失っている私たちは、
常に、仮説と検証の繰り返しが要求されます。
これを、デザイン思考という言葉で
整理することができます。
それについては、また次回。
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